富士フイルムのFinePix X100を1時間お借りして撮ってみた。このレンズすばらしくいいですよ!
六本木ヒルズ。jpg撮って出しでこのクオリティ!
面で来る逆光それも真夏の太陽+ガラスの透過光+ミスト(水滴)の乱反射という
レンズのストレステストのような被写体でもこれだけしっかり撮れています。
X100のレンズ・CMOS、そして画像処理はとてもすばらしい!
FUJIFILM デジタルカメラ FinePix X100 1230万画素 F FX-X100
- 出版社/メーカー: 富士フイルム
- 発売日: 2011/03/05
- メディア: Camera
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FUJIFILM デジタルカメラケース ブラウン LC-X100
- 出版社/メーカー: 富士フイルム
- 発売日: 2011/03/05
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THE FinePix X100 BOOK (インプレスムック)
- 作者: 内田ユキオ
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2011/06/29
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http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/x/finepix_x100/index.html
昨日の夕方、六本木ヒルズに富士フイルムFinePix X100の写真展を観に行ったら、
X100のレンタルサービスを行っていたので、1時間ほどレンタルしてみました。
レンタルサービスがあることを知らず、撮影の下準備まったくしてなかったので。
手持ちのメモリーカードも、数年前に購入した2GBのSDカードでしかも低速タイプ。
X100 レンタルサービス
ご希望の方にX100のレンタルサービスを実施いたします。
ぜひこの機会に、快適な操作性、「ファインダーを覗いてシャッターを押す」という
作品づくりに集中できる心地よさ、高品位な描写性能をご体感ください。
※レンタルカメラは数に限りがあります。
※レンタル時間は1時間以内となります。
※レンタルの際、ご本人である事が確認できる書類(運転免許書、パスポート、保険証など)が必要となります。
http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/promotion/x100/index.html
X100展 〜人生に、プレミアムカメラを。〜 | 富士フイルム
真っ先に撮ってみたのは、X100の本体そのもの。
おお、さすが開放2.0のレンズです。しかも、構図てきとーに撮ったのに(失礼)、ボケ味が結構きれい。
最初の数枚は液晶モニターを眺めながら様子見しつつ撮影。
ライカ判換算35mmの画角は、かなりわかりやすい。5分で慣れました。
レンズは描写が丁寧で、いろいろ素直で、これがきわめて塩梅がよろしい。
絞りと露出補正と「マナーモード(静音&フラッシュoff)」だけ覚えたので、
駆け足で東京ミッドタウンを出て六本木の路上へ。レンタル時間は1時間しかない。
六本木でいつも撮る定番スポット。ここでは三脚立ててます。
FinePix X100には手ブレ補正機能が付いてません。
色味は少し赤の発色を強めにして、青味をほんの少し抜いた。
フルオートでのオートホワイトバランスでのjpegの色味は、
青めの光(青空や窓ガラス越しの光)が絡むと青かぶりが結構強く出るのと、
青のなかにある赤系の発色が、自分の記憶色よりはかなり渋めです。
撮影後の色の後処理補正を考えると赤色が色飽和するとかなりめんどくさいので、
ベースの発色としてはこれはこれでアリかなぁ。
(上掲の画像はガンマカーブいじってます)
ちなみに、ガンマカーブをくっといじると、濃いめの発色にすぐ補正できます。
派手な色の目安は、富士お得意の「フィルムシミュレーション」を試せばよかったなぁ。
(この辺操作方法がよくわかりませんでした…最初に説明訊いておけばよかった…)
使い始めて10分程度でほぼ画角を掴みきったので、
ファインダーを覗いての撮影や、ウェストレベルでのノーファインダー撮影、そして流し撮りも開始。
ファインダーがミラーアップしない機種だと、流し撮りがすご〜く楽!像消失しないのは素晴らしい。
六本木ヒルズ到着。暑いなぁ。
色の出方は、この写真がわかりやすいかな…。
濃い赤の発色が少し渋い(けど光学的にはまあ忠実とも言える)。
レンズ性能がかなり良さげなので、逆光見つけたら容赦なく突っ込んで撮る。
ここまでのド逆光で撮影して、これだけきれいにアガリが出てくるとは撮った本人も予想しなかったw。
撮った自分がビックリしたんだから、このレンズと絞り羽根の素性の良さは間違いない。
(上掲の画像は全体のガンマだけ少しいじってます)
少しガンマいじって光を締めただけで、画像が一気にすっきりするのは、
おそらくレンズや絞り羽根の基本性能が良くて、これだけの無茶な光線でも乱反射の雑味が出てないから。
描写力に底力がある、とてもいいレンズです。
数撮ってるひとにはわかる、描写性能がガクッと落ちそうな難しい光の状態でも
レンズの弱点を全く気にせずに撮影できるのはかなり心強いです。
露光時間と絞りとフォーカスさえうまく人間側の意図で決めてしまえば、
あとは超高性能なレンズと結構踏ん張るボディが本気出して頑張ってくれる。
逆光ばっかり撮っていたら、カメラより先にわたしの目の方が先にクラクラしてきたので日陰に移動。
ピントは奥中央の人に合わせた。さほど絞りこんでないのにこの描写。
jpegだと、明暗差はこんなものかなぁ。暗部情報は結構残ってる。
レンズの解像度テストで、極めてありがちな構図w。気になったらリンク先で等倍チェックしてください。
絞りこみが甘かったにも関わらずタイルひとつひとつが正確にわかる。
廉価コンデジだと描写の"ごまかし"が多くなるんだけど、そこはさすがX100、丁寧に正確に描写してくれてます。
こういう光景を撮ると、ほんとに綺麗に写るんだよなぁX100は。
ところで、X100で話題の「ハイブリッドファインダー」は…
自分の使い方とは、表示倍率と視野角度が相性よくなかったみたいです。
使いこなせるようになると、いろいろ楽しいんだろうけど、なにせレンタルは1時間、時間がなかった。
EVF+両目撮影や、全くデジタル表示無しの素通し状態の方がいろいろ使いやすかったです。
絞りリング、シャッター速度リング、シャッターボタンと手前にあるレバー類の操作感はかなりいいです
特に絞りリングは、移動中に意味もなくぐりぐりと回したくなるw。
デジタルピントリングは、絞りに比べると、操作時の質感はすこし弱い。
そして、リングの回転とフォーカス距離との追従感はいまいちわかりづらかったです。
ピントリングをぐいっと回しただけだと、どの位の位置にピントが来るのかさっぱりわからない。
あと、ピント合わせのときに、レンズの鏡胴部分に「コココッ」という感じの振動が伝わります。
音はほとんどしないんだけど、クラシックな外観のカメラでこういうAF振動がくるのは違和感がw。
(この辺り、オリンパスの新レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2」の操作感の良さはかなりすごいです)
微妙だったのは、デジタルカメラ特有のボタン類の触感。
シルエットにこだわりすぎたのか、いろいろ薄っぺらで、ボタンやダイヤルは操作しづらい。
そしてメニューまわりの操作性UIの設計や操作への反応の微妙なもたつき感は
あ〜フジのデジカメっていつもながらこういうところが微妙に弱いよなぁ…と感じました。
UIはデジタル周りなのでファームアップデートやマイナーチェンジで少しでも改善してほしいなぁ。
…おっと色々撮ってると、貸出時間が終わりそう。
六本木の交差点からミッドタウンへ走って戻ります。
首から下げたカメラが軽いと、移動も身楽ですね。
首から、ライカ判換算で画角35mmのレンズをぶら下げて、
カメラを気持ち上向き気味に振って撮るスタイルは、
高梨豊さんの傑作写真集『東京人』を思い出す。
この微妙な上向き具合が、都市の光景をばっさり斬り撮るときのコツなんだ。
- 作者: 高梨豊
- 出版社/メーカー: 毎日コミュニケーションズ
- 発売日: 2002/11
- メディア: 単行本
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夕方5時から6時頃までの1時間をみっちり使って撮影枚数は150枚程度。
普段のわたしにしては、撮影枚数は少しばかり少なめでした。
カメラを返却して、東京ミッドタウン外庭のベンチに座り込んだら、
張りつめていた緊張が途切れたのか、どっと疲れが出てきました。
あまりに疲れていたのか、10分くらいしばらく何も考えられなかった。
なんていうのかな、
今回のレンタルサービスでX100を使ってるときには、
カメラの側から自分のスナップショット撮影能力が試されているような感覚がありました…。
レンズがハイレベル&素直な描写で素晴らしく、
MFだとシャッターを切るときの反応も抜群にいい。
画角もスナップ定番のライカ判換算35mmで構図作りでのごまかしも一切効かない。
で、写った写真を見ると一発でその人のスナップの腕前が見透かされるというか、
これでアガリの写真がダメなら、それはもう自分の技術力の問題しかないんですよね(泣)。
FinePix X100は、ゆるやかな気分でまったり撮ろうと心がけると、
レンズ素性の良さに身をゆだねられる、とても楽しいカメラです。
ゆるゆるとフルオートで撮影しても、かなりいい線までは簡単に撮れます。
ゆるく撮影した場合でも、打率はかなり高いです。
けれども、そこからより積極的に攻めていって、よりよい写真を狙って撮ろうとすると、
その素性の良さ故に、撮り手のスキルが試され、出てきた画像では結果がズバリわかってしまう。
それを一度体感できると、スナップショット撮影時にいい意味でのプレッシャーを感じられるようになって、
上手くいったときも、ショボーンなときも、シャッターを切った瞬間結構はっきりと"手応え"が感じられます。
ごまかしが効きにくい、それ故に学習効果も極めて高い、カメラらしいカメラと感じました。
今回のお試しで撮影した画像はこちらにまとめてあります。
FUJI FinePix X100 trial (13 July 2011 5PM-6PM 1hour)
http://www.flickr.com/photos/workshop/sets/72157627190238026/
Flickrの仕様上、スライドショーで見ると画質ががくっと落ちるので
画質をチェックされる場合は、なるべく1枚づく確認されることをお薦めします。
ファイル番号末尾にfが付く場合はトリミングや色補正などがほどこしてあります。