映像表現の「作品」性と「商品」性を制作コスト低下を前提として調和させるには

http://d.hatena.ne.jp/essa/20061008/p1
アンカテ(Uncategorizable Blog)
 いくつかとても面白い観点を見せてくれているエントリーだけど
ちょっと気になった部分も。


もうちょっと具体的に言えば、
クリエイターが自分の作っているものが
「商品」なのか「作品(表現)」であるのかを明示できるようにする。
その前提として、フリーダウンロードを前提として
ユーザとクリエイターの間で少ない金額でいいから
確実にお金を回す仕組みが確立されるべきである。
そういう仕組みに合わせた法整備をして、
そこから違法行為を完全に取締ればいいと思う。
 
つまり、「作品」を作る人は、多くの人に見てもらえる機会を提供して、
最低限のコストを回収できるように。
「商品」を作る人は、ロングテール指向とヘッド指向を自己責任で選択して、
それに対するユーザの支持を直接売り上げとして回収できるようにということだ。
「合意」が不可能だという前提で考えると、YouTubeがやっていることは、
少なくともここまでは、摩擦を最も少なくして
理想の状態への道を開いていると思う。
 
 作品製作と商品販売の現場がかなり密にある、
例えばコミケ"なんか*1"で売られている同人作品の多くのことを考えると、
「作品」性と「商品」性の区別をするってのは
コンテンツを作ってる最中や直後には一概に決められない部分がある気がするし、
その辺りのあいまいさ加減がある程度あるからこそ
「いかがわしくて面白い」楽しみが生じることもあるし、
時に笑える「暴走」「予想外の展開」が起こることもあるんだと思う。
 
 ちょっとした"山師的な商売っ気"ってのも、
ある程度は*2同人作品製作の原動力のひとつになることもあるし、
だから同人誌の値段を幾らにするかという決定をすること自体が
とてもスリリングで面白い楽しみのひとつになるわけで。
 
あるいは、時に「商品販売」のその部分自体が、作者や消費者の手によって
「作品」製作のパロディ的なある種のお祭り騒ぎになったりとか…。
例えば、まったく同じCDやゲームソフトやコミックスを
ひとりの人が大量に買って「支援」したりとか。
ただし、これは、オタ系コンテンツ特有の現象なんだけど。
 

*1:コミケ以外の大手即売会や、同人誌の専門ショップや通販など

*2:そう、ある程度は