RICOH GXRの最新カメラユニット「A16 24-85mm F3.5-5.5」をお借りしていろいろ撮ってみました。すごい。

RICOH GXR A16 24-85mm F3.5-5.5 testshot in Shinbashi
平日午後の新橋駅前。
等倍観賞すると工事ネットの網目やビルの窓ひとつひとつ、鳩避けのトゲトゲのひとつひとつがわかります。すげぇ。

http://www.ricoh.co.jp/dc/gxr/unit6.html
GXR カメラユニット5 A16 24-85mm F3.5-5.5 デジタルカメラ | リコー
 
3月29日木曜日の午後、先週発売されたばかりの
リコーGXRの「カメラユニット5」A16 24-85mm F3.5-5.5をお借りして
銀座〜新橋〜四ッ谷〜新宿〜秋葉原と600枚程度撮影してきました。
 
カメラの貸し出しサービス、
銀座リコーRING CUBEの「デジタルカメラ無料貸し出しサービス」を利用しました。
http://www.ricoh.co.jp/dc/ringcube/camera_rental/index.html
デジタルカメラ無料貸し出しサービスについて / RING CUBE | Ricoh Japan
午前11時から午後7時まで、最長8時間の貸し出しサービス、
昼間〜夜景までのテスト撮影が可能な、かなり使いでがあるサービスです。
 
あ、今回の撮影画像は、全てGXR カメラユニット5 A16 24-85mm F3.5-5.5 で撮影したjpeg撮って出しです。
(exifのタイムスタンプがなぜか壊れてるので、その辺りだけご容赦下さい。)
 
RICOH GXR A16 24-85mm F3.5-5.5 testshot at Ginza
中央の人物、メガネの「つる」の細さがどの程度か等倍で観るとわかる。
このカメラユニットの光学性能いろいろおかしいですw。
 
A16 24-85mm F3.5-5.5の最大の特徴は、抜群の光学性能をベースにした鬼解像度。
23.6mm×15.7mmの大型CMOSセンサーを採用して、
さらにローパスフィルター無し&感光素子サイズに最適化されたレンズ設計を行うことで、
軽量コンパクトながら、サイズからは考えられないほど抜群の光学性能を叩き出しています。
光量がある場所で気持ち絞り気味にして、手ブレを防いで撮影した画像を等倍チェックすると、
これでもか、これでもか、これで満足か、どや?というほど、ひたすら解像しています。
等倍観賞すると、その性能の凄さに開いた口がふさがりません。
 
レンズ性能には定評がある、DSC-R1を絞り気味に使っていた自分も、今回は驚かされました。
あまりにその性能がすごすぎて、webサイズの画質だと、ぶっちゃけ、その凄さがさっぱりわかりません(爆)。
RICOH GXR A16 24-85mm F3.5-5.5 testshot at Yotsuya station
丸の内線四ッ谷駅のプラットホームから撮影。
等倍チェックするとフェンスの網目、テニスボールの影、坂を上がる人の表情がはっきりわかります。
これだけの画像が、カメラ(レンズ)ユニットだけで350g、ボディ込みでも550gのサイズから出てくるんだから
いやはや、これはとんでもない時代になりました。
 
Akihabara "maid cafe" girls street : RICOH GXR A16 24-85mm F3.5-5.5 testshot in Akihabara
秋葉原の「メイドさんチラシ配り」通り。1/10秒、三脚使用。
手前のネオンサインの末端処理や看板のディテールがひとつひとつはっきりわかります。すげぇ。

RICOH GXR A16 24-85mm F3.5-5.5 testshot at Shinjuku
RICOH GXR A16 24-85mm F3.5-5.5 testshot at Shinjuku
RICOH GXR A16 24-85mm F3.5-5.5 testshot at Shinjuku
アスファルトの模様とか、ショーウィンドウとか、道端のごちゃっとしたものとか…
情報量が多い、データ圧縮しづらい物を、やたら撮りたくなってきます(笑)。

RICOH GXR A16 24-85mm F3.5-5.5 testshot at Shinjuku
なんというか、コンパクト機のズームレンズでは今までになかった解像。
シャープネスを強めにかけて画像処理で出した解像感ではなく、
光学性能でしっかり追い込んでる解像なので、破綻が少ない。

RICOH GXR A16 24-85mm F3.5-5.5 testshot at Shinjuku
意外だったのが、アウトフォーカス部分の処理。
ボケの具合や、ピントが外れた部分の感触も「まあ、うざくはない」。
DSC-R1のズームレンズだとアウトフォーカス部がちょっと…微妙なんだよなぁ。

RICOH GXR A16 24-85mm F3.5-5.5 testshot at Shinjuku
RICOH GXR A16 24-85mm F3.5-5.5 testshot at Ginza crossroad
RICOH GXR A16 24-85mm F3.5-5.5 testshot at Shinjuku
感光素子に光を"ガツン"とか"どバッ"と多目に与えたときに、
今までのリコーのコンパクトカメラだと飛んでしまっていた部分が、jpegでもディテールがなんとかギリギリ残るようになった気がします。
こ今回、大型CMOSセンサーを使った利点なのか、光学性能なのか、あるいはハイライトの調整が上手くなったかはわかりません。
使い込んで設定を追い込んでいったり、RAW撮りして自分好みに現像するとこの辺の塩梅はもっと良くなるかも。
 
RICOH GXR A16 24-85mm F3.5-5.5 testshot at Shinjuku
流し撮りなどは…ぶっちゃけて言えば、EVFでも難易度高めですね。
A16 24-85mm F3.5-5.5の性能と比べると、GXRのEVF(VF-2)はさすがに能力不足。
GXRボディ背面の液晶モニターも、GXR発売当初は高精細ですごいと感じましたが
このカメラユニットを付けてしまうと、これでも解像度足りないと感じてしまいます。
人間の慣れって、すごいですね。
 
RICOH GXR A16 24-85mm F3.5-5.5 testshot at Ginza
銀座和光のショーウィンドーをパチリ。
等倍で観ると、左側、右側が不自然にぼけてますが、これはA16のレンズ性能ではなく
ショーウィンドウのガラス表面が曲げ加工フィルム貼り付け?で微妙に波打ってる歪みを正確に描写してるから。
肉眼でみてるときには意識してませんでしたが、撮影画像をプレビュー画面でみて、はじめてガラス表面の歪みに気が付きました。
 
今回のテスト撮影画像は、こちらにまとめてあります。
http://www.flickr.com/photos/workshop/sets/72157629711949755/
RICOH GXR A16 24-85mm F3.5-5.5 testshot - a set on Flickr
 
使ってみた感想…とにかく色々予想以上でした。
月並みな感想ですが、とにかくよく写る!
「サイズの割には」とか「単焦点じゃないから」とかいう前置き無しで、とにかくよく写ります。
 
A16 24-85mm F3.5-5.5には手ブレ補正ユニットは付いていません。
無茶をしていないズームレンズ故か、今どきにしてはレンズもかなり「遅い(暗い)」です。
光量が比較的少ない場所で、軽く絞り気味にして高画質を狙うなら、
手ブレに関しては「ハンディな中判」カメラのようなシビアな撮り方が必要になります。
昼さがりの日陰なら一脚があると安心感が。夕暮れ時は一脚〜三脚が必要です。
 
もうひとつ、気になったのがレスポンス。
フォーカスの待ち時間、撮影後のプレビュー画面が出るまでの時間は、
今どきの最新コンパクトカメラや、最新のミラーレス機・一眼レフカメラと比べると明らかに遅いです。
加えて、ラグの待ち時間が微妙に不均一で、即座にタイミング勝負するときは、カンマ数秒が読めません。
GRシリーズや、一眼レフが得意とする、瞬発力勝負のスナップショットをするにはちょっと厳しいかな?
 
地味な注意点は、カメラの性能の割に全体が軽すぎること。
一眼レフと違って撮影時のミラーショックはありませんが、カメラが軽すぎてカメラぶれが起こりやすいんです。
性能の本領を発揮させるには、撮影時は、かなりブレ対策に神経質になる必要があります。
三脚撮り用に、ケーブルレリーズではなく、リモートレリーズ用の「赤外線リモコン」があるといいんだけどなぁ…。
 
他にもいろいろ細かく気になる点はありますが、アガリの解像っぷりをみたらすべて吹っ飛びました。
レンズと感光素子を一体設計するGXRカメラユニットだから出せた、コンパクトながらとびきりの画を出す一台です。
いやー、すごい。とにかくすごいわぁ。