「明らかに実機テスト期間を省略したと考えられるワケですから、どこに地雷が仕込まれているか、わかったもんじゃありません。」

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画処理istの密談室 by 画像屋 : 50Dを買わなかったワケ
 


その理由は、40Dまでは1年半サイクルの市場投入だったのに、
リードタイムを1年に短縮したこと、コレに尽きます。
明らかに実機テスト期間を省略したと考えられるワケですから、
どこに地雷が仕込まれているか、わかったもんじゃありません。
 
40Dまでの1年半という市場投入サイクルは、偶然というより、
経験則として妥当だったからそうなった、そう解釈すべきです。
 
(略)
 
例えばですよ、トヨタさんも極度のCAD信仰に取り憑かれて
テスト車両を大幅に削減-コストダウンを図った結果、
数年前にリコール問題が大きく騒がれ(カローラでしたっけ?)、
その善処策として、テスト車両を50台まで削減していたけども今後は"150台"に増やします、と発表し、
騒ぎを収めたことがありました。
※そのすぐ後で、やっぱ3Dはちょっとね、、、と言い出したとのウワサが耳に入ってきました。
(略)
 
あまねくデジタル化というものは、
テスト運用段階では、確かに一見コストダウンが出来るのですが、
それが本格活用段階に移行すると、実は逆にコストが上昇する局面に入ります。
バーチャルはあくまでもバーチャル、現物確認には敵わないのです。
 
  グラフィックに於いても、
デザインは96〜00年頃に、画処理は98〜02年頃に、撮影は02〜04年頃に
デジタル機器への機械化が終了し、確かにアナログ材が無くなった、
また画処理は超高額専用機からパソコンへの移行でのコストダウンが、その瞬間には達成されました。
スタジオ経費も節約できました。
 
 しかし現実には、お客さんの短納期へのご要望にお答えするには、
機材買い替え買い替えの連続でり、また人海戦術が必要になってしまうなど、
逆にコストが上昇する局面に入っています。
まあ、前から書いてますけどね。
 
 デジタルもので、美味しいというか、コストパフォーマンスが高いのは、
逸般人だけが楽しめる「初物の楽しさ」(と、それに伴う高付加価値な先行者利益)と、
ある程度デジタル化の熱狂がいきついて一旦揺り戻しが起きて、谷間を超えて、
先人達の苦労が終わって、少し枯れた頃に出てくる、
ノウハウ溜まって誰でも使える「鉄板のこなれた」製品。
 
 で、デジタルならではの加速感は、
ひょっとすると美味しい時間をどんどん削っていく方向にあるのかなぁ…と。