新宿歌舞伎町のど真ん中でアニソンでガシガシ踊りながら、色々考えてみた

 
 普段、歌舞伎町でいろいろスナップ撮影していて、見慣れたこの広場も、
好きな曲でダンスしながら眺めるとなると、世界の光景が一変!
気が付くと周囲にはアキバ周りで知った顔の友人の笑顔もチラホラ。
中には、数年ぶりに新宿歌舞伎町に足を踏み入れたという友人も。
 
 新宿東口のゲーマーズはいつの間にか移転してしまったし、
テクノ系有名DJがよくプレイしていた新宿リキッドルームなどのクラブも壊滅。
ここ数年で、オタ系の出来事で歌舞伎町に来たことで思いついたのは
数年前の新宿LOFTでのロマンポルシェperfume最終ライブくらいかなぁ…。
映画の舞台挨拶狙いとか、つき合いの飲み会とか、吉野家で牛丼食べる以外では、
夜の街撮りスナップ撮影する以外に滅多に来ないんだよなぁ…。
 
 新宿西口〜南口周辺には、オタ系ショップやカメラ系ショップが色々あるけれど、
あそこはなんだか「用事を済ませるための街」って印象があって
夜明かしする気分の街じゃない。
新宿西口は、22時を過ぎると、どこかに移動するための小休止の街で、
飲み明かしたり語り明かしたりするなら歌舞伎町〜ゴールデン街なんだよな、自分は。
 
 
 ちょっと長いけど、
歌舞伎町を長い間ウオッチしているフリージャーナリスト
てらたにこういちさんのblogの文章を引用しておきます。


レイブの客層は、多くが20~30代のごく普通のサラリーマン。
つまり繁華街が最も求める市場です。
しかし、彼らは今、歌舞伎町に普段からやってきますか?答えはNoです。なぜなのか?
(略)
一般飲食や映画産業のマーケットが縮小したからこそ、この街は疲弊したのです。
(略)
サブカル市場の街、と一言でいえば歌舞伎町はそういう街なのですが、
風俗産業はあくまでその一部であって、メディア的には扱いが多いとしても、
マジョリティは実は時代ごとに大きく変化してきている。
歌舞伎町に遊びに来そうな人たちがどういう層なのか、
街の人たちにはかなり大きな勘違いがある。
話は元に戻るが、社会生活の中でストレスを発散する場が
時代の流れでどんどん減っていくなかで、
では、歌舞伎町はその受け皿となりうるか?そういった場を提供できるか?
未来の歌舞伎町の運命は、まさにその部分にかかっている。
ニーズのない商売を「わが道を行く」じゃないが、いくら必死に続けても、
時代を読めなければ必ず滅びます。
 
(略)
市場の中心がどこなのか、
メディアや表層の話に惑わされることなく商売をする上で、
コンテンツの趣向はどこに向けるべきか?
食いつきやすいところに食いついて、本来軸足をおくべき部分をおざなりにしてませんか?
と投げかけているつもりです、ご理解を。
 
(略)
時代と照らし合わせば、
どういうときに歌舞伎町のような繁華街が賑わったのか、
見事に合致していることに気づくかと思います。
さて、新宿区行政は、警察と話し合いながら、
その中でも徐々にシネシティ広場を人が集まれる空間にしようと、
不器用にではあるが、そこを努力してきている。
これは、シネシティ広場の閑散たる姿を活性化という意図ではなく、
ある種の象徴的場所としての意味があるのでしょう。


http://kabuki-cho.blog.so-net.ne.jp/2010-12-25
歌舞伎町の中心から、Merry Christmas!!
歌舞伎町るねっさんすBlog by てらたにこういち

 
 会場となっているシネシティ広場の周囲は、
コマ劇場の閉鎖を筆頭に、ここ数年で色々と様変わり。
で、今は大規模再開発(計画の)停滞点にいる感じ。
 
 これは、今の私が新宿と秋葉原を同時に大量撮影し続けている理由のひとつで、
どちらの街もそれぞれ気に入ってる場所があって、使い分けている理由のひとつです。
 
 この広場周辺の大規模再開発計画が本格的に発表され・始動すると、
これからの新宿歌舞伎町がエンターテイメントの街として目指していく方向は、
グッと特定方向にシフトされるはずです。
 
 そういう意味づけで考えると、
今回の「Re:animation」の大成功は影響力がありそう。
初回の開催でシネシティ前広場に800人以上を集め、
次回(絶対あるよね!)の開催時にはリアル入場者も1000人超えそうな予感。
(そうなると今度はシネシティ広場から人が溢れてしまうかもしれない(汗)。)
 
 
 漠然とした、なんとなくの個人的な印象ですが、
2010年代のオタク文化でも、特に音楽と視覚の世界は、
「毎日、どこかで数千人が大規模ライブ感」に
一気にシフトしていきそうな予感がします…します、
が、今の秋葉原にはその受け皿ができてない。
 
例えば、毎週末に、
立飲食・飲酒・そしてダンス&オタ芸などが思う存分可能な
800人〜1000人が現実空間に収容可能なライブスペースと、
その後に数百人がその日の思い出を噛みしめながら飲んで騒いで色々語って
翌朝まで親交を深めるべくところまで面倒を見切れる場所が
秋葉原にはまだ今のところ存在しません。
(そして、今のところ出てくる気配は少ないです)。
 
 萌える街やこだわりの街としての秋葉原は安泰かも知れませんが、
熱くたぎる衝動を、大人数のお祭り騒ぎで日々ドサッと一気に発散できる場所として、
秋葉原から中央線で20分かからない新宿歌舞伎町界隈は、
この辺のスキマに上手いことはまり込めるかもしれません。