さすがソニーと感激する超イカしたデザインコンセプトのAV機器を発掘。
まずは写真をご覧あれ。
ソニーが発売した、「X-SIGHT」という名前のこのAV機器、
デザインのコアとなる相当いい塩梅の8倍望遠レンズを軸に、
思わず何なんだこれは?と見入ってしまうcoolな筐体デザインを作り上げてます。
しかも、サイズはCD-Rのジャケット程度とかなりの小型。
これは、ソニー最新の携帯電話のコンセプトモデルでも、
シリコンディスク系の超小型ビデオカメラでもありません。
もっともっと素晴らしく突き抜けた、ソニーのソニーらしさというか、
かつてのソニーのヒット商品に通じる明快なデザインコンセプトを持った
…非常に吹っ切れたAV複合機器です。
それは何かといえば…答えはふたつの写真のを挟んだその下に。
この「X-SIGHT」、電子チューニングラジオ(モノラル音声)と
かなり明るいレンズの付いた8倍単眼鏡(マニュアルフォーカス)を組み合わせた
かなりカルトなデジタルガジェットです。
このデジタルガジェット、1993年か1994年頃の製造っぽいので、
おそらく、Jリーグなどスタジアムなどで行われるスポーツを観戦しながら、
スタジアム実況のラジオを「解説」用に聴くことを目的として、
設計・製作・販売されたのだと思います。
スポーツ観戦ってのを、可能な限りライブ状態で体験する*1ことを、
音声解説としてのラジオ(しかも片耳イヤホン)でほんの少しだけサポートするという、
コンセプトの明快さは恐ろしく壮快です。
そして、軽量でかなり手ブレしやすい高倍率の単眼鏡を、
幅が広いラジオユニット部とセットにして両手持ちさせることで
手ブレをかなり押さえさせ易くする。
まさにこれぞ「デザイン」の仕事です。
当時のソニーの勢いの良さというか、センスの良さに感服しました。
*1:写真撮りや録画や録音のことは忘れて観ることに集中する