『創価学会の研究』

http://d.hatena.ne.jp/K416/20090314/1237028662
真面目なふざけ、適度な過剰
 


 創価学会の良し悪しとはまた別に考えてみようって本なので、創価学会批判のトーンも賞賛のトーンも薄い。。
 
(略)
「幸せ」とは、簡単に言うなら信者の自己実現や達成感をより直接的に導くようなものであったり、
あるいは、実際の生活を補助する共同性を築くものであったり。
(略)
 
著者によると、日本の革新陣営の主力は組織労働者で、
具体的には大企業と公務員の世界に存在する労働者であり、
ゆえに本来の「労働者階級」とは違うとのこと。
で、自営業者は自民党が組織し、中小零細企業の労働者はわずかに共産党が組織した、と。
で、いわゆる「庶民」としての労働者階級を組織したのが、
創価学会を支持母体とする公明党であったとか(pp.170-1)。
要するに、自民党は大資本や富裕層の利害を代表する一方、
「労働者階級」の利益を代表するはずの革新政党が取り込んでいたのは、
実は一部の(そして相対的に恵まれた)労働者にすぎず、
「労働者階級」の大部分を組織するはずの
その他の労働者(中小零細企業の従業員や自営業者などの「庶民」)を取り込んでいたのは
公明党であった、と。
「そうかもな」と感じさせられた指摘。
 
メインの話はそんな感じか。説得的だし、面白かった。