第7回上野彦馬賞 九州産業大学展見てきました

(訂正してます。)
http://www.ip.kyusan-u.ac.jp/ksumuseum/
九州産業大学美術館(要flash)
 
http://www.ip.kyusan-u.ac.jp/hikoma/index.html
http://www.ip.kyusan-u.ac.jp/hikoma/2006_sakuhin/index.html
上野彦馬
 
 どうやら、紛争地などの日常などを記録・取材したもの、
ルポタージュやドキュメンタリー系写真を
"中心に扱う"*1写真コンテストと、
学生向けの賞の二本立てのコンテストっぽい。
 公募形式のコンテストで、この分野を扱えるものを
日本国内ではあまり見かけないことを考えると、
結構貴重な賞なのかもしれない。
 
 今回の大賞受賞者は、郡山総一郎さん。
2004年にイラクで人質になったあのカメラマンです。
 受賞作はカンボジアの今を撮った「戦争の後に来たもの」。
広角で撮られた写真があそこまで大きいと、かなりインパクトがありました。
けど、なんだか、個展などで、もっと"数を観たい"と思わせる雰囲気。
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/hito/news/20061106ddm003070107000c.html
郡山総一郎さん=第7回上野彦馬賞のフォトジャーナリスト:ひと MSN毎日インタラクティブ
 
気づいたら、カメラ馬鹿。 (エイ文庫)
ISBN:4777905594
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4777905594/
郡山総一郎「気づいたら、カメラ馬鹿。」
<文庫です。面白い本です。お勧めします。
なんか、読んでて、文章が嫌みっぽくないんだ*2

 取材費を捻出するために"機材を売って、現地に行く"って所や、
独自の「自主練」でカメラの使い方をマスターしていく所や、
取材に使えるカメラやカメラバックに対するコメントの端々に見られる
「金苦しいけど、いい作りのものは、買っておくといい。」
って部分は、かなり共感できます。
いい機械カメラは、使った後でも、それなりに換金性がある。
 
 
 大賞以外では、
朝倉亜耶さんの「御嶽守 ウタキモリ」と、
章媛麗さんの「花の模様」が気になりました。
後者は、現代美術系の写真コンテストならもっと上位に入りそうな気がする。
 
 
 学生部門は…う〜ん、賞の選考傾向がよくわかりません。
 個人的な好みでは、
佐藤睦美さんの「空へ…。」での空の不思議な切り取り方や平面感と、
安東沙希さんの「コピーモデル」
http://www.ip.kyusan-u.ac.jp/hikoma/2006_sakuhin/ck/024.html
が好みでした。
 特に、「コピーモデル」にはなんか、新しいモノを感じた。
 
 

*1:ルポタージュやドキュメンタリー系専門のコンテストというわけではないけど、受賞作品が明らかにそちらに集中してる。

*2:余談:カメラ系の文章って、どうしてかわからないけど、なんだか時々、読んでてむかつくことがある。多分これはカメラに関わる文章に絡む特有のフェチ的描写がキモイからなのかもしれない