<帝国>とは共産主義者が書いたもうひとつの悲観的な「WEB進化論」かも

http://d.hatena.ne.jp/essa/20060417/p1
アンカテ(Uncategorizable Blog)
 
 こういう一言コメントで言うのもなんだけど、
素晴らしく良く「わかっている」エントリーです。
「帝国」的な権力構造については、しっかり読めてる。
このエントリーを酒井隆史さんが読んだら、喜ぶかもなぁ。
 


逆に言えば、「WEB進化論」には<帝国>の重要なテーマのひとつが、
一流コンサルタントの平易な名文で実証的に書かれている。
筑摩書房さんは、AdWordsで「ネグリ」と「ハート」という単語を買って、
「<帝国>みたいな難しい本はどうせあんたにゃわからんよ。
それよかこの梅田本でも読みなさい」キャンペーンをやったらいいのではないか。
 
というのは冗談だけど、<帝国>も自分に理解できた所はとても面白かった。
 
(中略)
 
だから、「資本家は<帝国>を読んでしっかり儲けなさい、
労働者は『WEB進化論』を読んでしっかり闘争しなさい」と私は言いたいのである。
 
 けど、こんな感じの書評を読んじゃうと、
梅田望夫さんの『web進化論』をまた数冊ほどまとめ買いして、
知ってる様々な知人に配りたくなっちゃうんだよなぁ。
実は、まさにweb進化論のレビューになっているっていう。
(逆に言うと、あれだけ世界の知識人が「わかる」のに散々苦労した
<帝国>な理論ががほんの5年でネットビジネスの世界では
ある程度、「あたりまえすぎる」ほどに思えるほどに
哲学や社会理論とビジネスの世界は近くなってるって事です。
Google的な力と共犯・対抗するには、ある程度の技術力とセットで、
哲学系の知識は必須って事かしら…やっぱり。)
 
 布教用に何冊も買って配りまくる*1ってのは
オタの場合はデフォな行動の一種だけど、
新書でそれをやりたくなる本ってのは滅多にないよなぁ。
 

*1:熱い系のコミックスや萌え同人誌を「貸出し」と称して投棄したり、推奨本として部室とかに置いたりする。