[ゲームがうまくなりたい]腕がなければ…時間を…お金を投資しろという発想は「商売」としてだけの理屈だろw、それはやりすぎるとTVゲーム全体にとって致命傷になりうるぞ、気を付けろ(長井秀和)。

http://amanoudume.s41.xrea.com/cgi-bin/mt/archives/000359.html
発熱地帯』「プレイデータ中心主義がもたらすもの」
 
 あえて、タイトルには"w"を付けてみた。これは照れ隠し。
 
 お金を投資することでゲームプレイにアドバンテージが付く。
ゲームプレイのやり方に選択肢が増えていくことはいいことですが、
それは、その当人が『ゲームがうまくない』ってことに関してだけ言えば
根本的な解決にはなりません。上げ底やハンデを金で買えるというのは
そういうルールの「設定」があるからこそ。つまり公式ルール内だけ。
公式の「目の届かない部分」はいったいどうなるんでしょうか。
 
ガチの野試合など*1ではルールの設定はある意味「なんでもあり」な分、
作成者の意図を大幅に超えた金銭のやり取りがリアルで出てくる危険性があります。
お金をプレイヤーに消費させるんだったら、そこまで考えなきゃまずい。
これは業界倫理的な問題としてだけではなく、
ゲーム単体の「ブランドイメージ」戦略としての問題でもあります*2
 
 RMT絡みのトラブルは相変わらず色々おきているし、将来的に
『中学生がゲーム内の高額アイテム欲しさに、大人相手にわいせつ行為』
なんて事例が出てくると、それだけでワイドショーネタとして「うける」*3
 大人の場合でも、趣味や道楽で身を持ち崩すなんてのはよくあること。
ゲーセンで一大ムーブメントを築いたバーチャファイター時代には
『バーチャクラッシュ*4』『バーチャキャッシング』した人も大量にいたし、
投資額と快楽がより直結するギャンブル分野では「ギャンブル依存症」なんて
そのものズバリのことばもある…。
 
 さらに細部に関して言えば、
道具の「性能」が娯楽の深みに如実に反映されるというのは
釣りやテニスやゴルフやモータースポーツ*5などのスポーツでは
結構よくある話だけど、「ルール設定」がかなり自由にできるビデオゲームの場合、
ゲーム内「道具の性能・(物理)パラメーター」までをゲーム制作者側が
「任意」に好き放題いじることが可能*6
これが、ビデオゲームが他の娯楽と決定的に、徹底的に違うところ。
 技術革新の限界のような「歯止め(天井)」がない分、
金銭でどうこうできるパラメーターのインフレが効かなくなって
ゲームバランスが崩れてしまうと、ゲーム世界の持っている
「公平性」のファンタジーが崩れてしまう危険性も強くあります。
 
 あ、個人的にはゲームバランスが崩壊しない程度に
金銭面で不公平なゲームっては全然アリだと思います。
金払いのいい人にはゲーム中毒にならない安全な範囲内で
じゃんじゃん無駄使いして貰ってゲームに金を落とせるシステム*7は、
ときめきメモリアル的「周辺グッズ」商売以外にも色々欲しい。
私としては、コストパフォーマンスの高い攻略を見つけたり、
金持ちのパトロン・エンジェルと共同戦術をとってベンチャー的手法をとる攻略*8ができたり、
システムのすきまをうまく利用して金持ちプレイの鼻をあかす
義賊的な手法を広めていくという新しいゲームhackの楽しみも増えるのは嬉しい。
 
 そして、私はズバリ下克上萌え*9だしw。
 

*1:というか現実世界

*2:この辺り、例えば、同じ知財コンテンツとして、ハイファッションのブランド戦略「ゲーム」の世界なんかが参考になりそうな気がします。偽ブランド・アイテム対策や下からのアイデアの吸い上げ方、文化の香りの漂わせ方なんかも含めて色々と…なんとなくですが。

*3:逆に、こういうゲームのブームを壊したいなら「ゲーム脳」的なスキャンダルを適当にでっち上げてばら撒けばいいのでは?。

*4:関連リンク『ゲームセンターに明日はあるの?』「あなたが人を裏切るなら僕は誰かを殺してしまったさ。」 http://d.hatena.ne.jp/Hayashida/20050216#p1 

*5:モータースポーツのトップクラスではいくら腕が凄くても車の性能差を覆すことはかなり困難。

*6:このバランス取りこそがゲームのキモ

*7:これ現在のコンテンツビジネスモデルでも可能。たとえばマンガやCDやゲームなどの「オタク買い」「支援購入」がそれ。1人で数個の同一ソフトを持つというのは普通はありえない

*8:強いアイテムや武器やポケモンを「借りて」難イベントを攻略するという手法

*9:ベッドの中では主従関係逆転とかハァハァ