永冨恵子『引きこもりから社会へ 〜ニュースタートの若者たち〜』展@新宿ニコンサロン行ってきた。

Keiko Nagatomi "from Hikikomori to social" at Nikon salon Shinjyuku
http://www.nikon-image.com/activity/salon/exhibition/2010/04_shinjyuku.htm#02
新宿ニコンサロン 2010年4月


4/6 (火) 〜4/12 (月)
10:00〜19:00(最終日は16:00まで)
会期中無休
4/10 (土) 13:00〜14:00 ギャラリートーク開催
  
作者は、3年間近く関わってきた元ひきこもりやニートの若者たちを撮ってきた。
彼らは千葉県にある若者自立支援団体NPO法人
ニュースタート事務局の運営する寮の住人、または卒業生である。
彼らの多くは「レンタルお姉さん」「レンタルお兄さん」と呼ばれる
訪問スタッフによって家から引き出された人たちだが、
籠っていた部屋から寮へ、そして寮を卒業して社会へと一歩一歩ニュースタートを切っていく。
しかし日本には、彼らのようにスタートが切れずに引きこもっている若者がまだ100万人もいる。
  
引きこもりの原因を言い出せばキリがないし、答えも単純ではない。
作者は、ただ彼ら一人ひとりを見てもらい、
身近なこととして興味を持つきっかけになってもらいたいと願っている。
カラー30〜35点。
 
http://ameblo.jp/tebushiro/entry-10498035596.html
個展をやります|猫と私と写真の日々

 
 初日に観てきました。
 写真のサイズはさほど大きくなく、プリントは高感度ノイズ多目。
撮り方も、今どきのワイドなコンデジでパシャっと定型的に撮ったような素っ気なさ。
美しい写真…ではないと思う。
 
 しかし、似たような間取りの寮のひとつひとつの部屋の写真をじっくり観ていくと、
持ち物や部屋の整理の仕方などに個々人のバラエティと不思議な共通点を感じます。
 
Keiko Nagatomi "from Hikikomori to social" at Nikon salon Shinjyuku

 永冨恵子さんにお話を伺ったところ、ひとりの写真の撮影時間は5分程度。
使っていたレンズは28mmの画角で、ほとんどがニュースタートの寮の部屋だそうです。
ニュースタート自体は長期滞在する場所ではないので、仮住まい感があるのかな。
 
 ひきこもりの人って、知らない人を部屋に入れることは極端に少なく(親も入れないことが多い)、
ましてや、公開を前提とした写真撮影をするとなるとかなり大変な事だと思います。
そういう意味では、撮影交渉にはかなり気を使うだろうなぁ…と。
 
 記録写真としてとても貴重な写真ですし、
そして写真に貼付されたメッセージを読むと色々と考えさせられます。
テーマに関心がある方でしたら、ぜひ行かれることをお勧めします。