想像を絶する中国製模倣ケータイ「山寨機」の世界

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20090803/334968/
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山寨機メーカーは政府の審査を受けていないため,
正規のIMEI番号の割り当てを受けることができない。
このためとりあえずの策として,山寨機メーカーは適当なIMEI番号をでっち上げたり,
同じ番号を使いまわしたりすることがほとんどである。
 
 最近,パキスタンとインドで,この山寨機のIMEI番号をめぐってひと騒動があった。
2008年7月,パキスタンで数百人規模の通信“事故”が起こった。
パキスタン国内の中国製携帯端末(=山寨機)のうち,数百台が突如不通となったのである。
事情が分からず怒ったユーザーが端末販売店に殴り込むなどの騒ぎが起こったが,
不通の状態は結局,数日間続いた模様である。
 
 調べによると,パキスタンの規制機関「PTA」が
IMEI番号「135790246811220」の端末を持つユーザーからの要求に応じ,
このIMEI番号の通信を停止した。
すると同じIMEI番号を持つ端末がパキスタン国内に数百台存在したことから,
これらの端末がいっせいに受発信不可能となったのだ。
 
 この一件について,中国のある端末メーカーのトップは,
「こうした(同一IMEI番号を持つ端末を製造・出荷する)行為は,
自分の足元に時限爆弾を埋めるようなものだ」と話し,
現状を放置すると,被害者が数百人・数千人規模にのぼるような同等の事故が,
いつまた起こるかわからないとの懸念を示している