「彼らは剽窃、つまりパクリですが、パクリやインチキなものを作りながらも、その根底にはオリジナリティへの飽くなき渇望があるということです。」

http://d.hatena.ne.jp/shi3z/20090425/1240630241
北京 三日目 - Keep Crazy;shi3zの日記


たとえば、このシャープのAQUOS携帯そっくりのケータイ
値段はシャープ製の1/10くらいですが、なんとテレビが見れます。
地上波アナログテレビが。
そして、フタをあけると、なんとSIMスロットが二つあります。
つまりこれは二つの電話番号を同時に使える端末というわけです。
AQUOSケータイの可動機構はまるごと真似していて本物そっくりの動きをしますが、中身はオリジナルのようです。
中国の開発者は、非常に前向きな情熱でもってものを作っている、と感じました。
ただコピーしたり、ただ値段を下げるだけでは飽き足らず、そこに独自の機能を付け加えたり、工夫したりしてより良いものを作る。
一部の偏った報道だけを見て中国の開発者全てを侮っていると、あっという間に追い抜かれてしまう、という危機感さえ感じました。
(略)
かつてのソニーやホンダだって、ラジオそのものやバイクそのものを発明したわけではありません。
けれども「もっといいものを」「もっとやすく」という
おそらくは当時の貧しさから来る情熱が彼らを駆り立て、
世界の一流メーカーに育って行ったのではないかと思うのです。
 
(略)
中国国内ではむしろ技術の水平利用がより進み、
内需が拡大して行くことでそれまで外国企業に頼りきりだった状態から脱皮し、
自分たちの独自の技術と文化を育てていくことになるのではないかと思います。
 
もしかしたら本当の狙いは外国企業のソースコードなどではなく、
国内産業の活性化にあるのかもしれません。
(略)
だから外見だけみると、とても安易に外国製品をコピーしているように見えるのですが、
それを実際に作っている技術者は彼ら一流のプライドを持って作っているように思えて来ました。