Shinc project 1 写真売りましょう!買いましょ!展

http://www.alao.co.jp/shinc.html
by Alao Yokogi & Akira Gomi since 2008


今回のShINC企画は、
写真作家やプロ写真家やアマチュア写真家のオリジナルプリントを、
どれも一律¥3000で売るなんて、
オリジナルプリント市場を、まったく理解していない愚挙といえるでしょう。
 
実は、まだ日本にはオリジナルプリントの市場がありません。
価値の基準は、残念なことに欧米にあります。
日本市場でつけた価格は自己満足です。
この日本の現状を考える意味で、
一度、写真は情報の詰った「物」でしかないとの前提で、
まるで本や、CDと同じように、売ってみたらどうなのか、実験することにしたのです。
そういう意味で¥3000と言う価格は絶妙です。欲望に負けてしまう価格だからです。
このイベントの一番大切な意義は、実は、売ることではないのです。
なによりも気に入ったオリジナルプリントを見つけたら買ってみるということです。
写真を売りたいと思っているのなら、写真を買う側の気持ちを知るべきだからです。
そこにはプロもアマチュアもないのです。
 
まずは出展者同士が写真を買いあうという、この壮大な実験に参加しましょう。

(中略)
参加資格:プロ、アマ、年齢、性別は問いません。
出展料:10枚1口 5000円 出展は10枚単。同じ写真10点でもかまいません。
10枚単位であればグループでの参加も可能です。(10人でひとり1枚も可能です)
その場合は、代表者を決めてください。
販売した分から500円を差し引いた2500円を作者ほ売り上げとなります。

 
 コミケ価格を考えると、
1枚3000円は"微妙"な値段だけど、
かなりよくできたプリントなら壁貼り用に3000円払うかも知れない。
3000円払うというのはその程度には強さを求められる衝動です。
 
 私の部屋の壁には、
ちょっと名の知れた写真集を出している作家さんが刷った
「1枚もの」の写真がいくつかあります。
 大抵、写真集を作者さんから直接購入したときのおまけだったり、
ビレッジバンガードで衝動買いしたポストカードだったり。
 
 「出展者同士が写真を買いあう壮大な実験」という表現は、
買い専や「勢いのある売る気満々」の参加者を少し気後れさせる気がしてあまり気に入らないけど、
私だったら出展された写真が面白そうだったら買うだろうし、
ここに集まりそうな写真や、あるいは写真が売られる"場"そのものが面白そうなら、
コミケ出品の次の実験ステップとして出展してみるかもしれない。
(もちろん、10枚のプリントにはmicroSDカードを添付して出品するのだw。)
 
 出品者100名まで&10枚の「ブック形式」で5000円という出品料は、
気持ち肩に力がいるところを突いていて面白い。
写真が趣味で、ちょっとお金を持っている人なら、
ちょっと頑張って出してみようかな?と思わせる値段。
 
 ともあれ、同人レベルまで含めた、
写真専門の即売会(オンリーイベント)ってのが
あまり巷では見あたらない現状を考えると、
これはちょっと面白い展開になりそうです。