ねじれ人生との折り合い

http://d.hatena.ne.jp/michikaifu/20080330/1206940909
Tech Mom from Silicon Valley
 
 自分が相当ねじれてこじれて色々やらかしている身だからこそ、
身にしみて共感するエントリー。
職業選択と性別ってのは、一度絡むと相当こじれてくる。
 


対談の中では、
「女でエンジニアというのはまずかろう」
という思いがあって避けた、ということを話した。
(中略)
手先のことは苦手だけど、数学や物理の理論的な話は
必ずしも嫌いじゃなかったのに。
当時は「自分は理数系は苦手」と思い込んでいたけれど、
今から振り返ると、意識的に逃げていたと思う。
 
その後、この話にはもっと複雑なねじれが発生する。
文系(非法律系)のキャリアで、最上位のカーストを占めるのは「金融」である。
早い話、一番給料がよい。
で、大学の同級生の男の子たちはこぞって銀行に就職したけれど、
日本の銀行では女性はまず見込みがない。
はしこい女友達は外資系の投資銀行に就職したけれど、
鈍くさかった私は、そんなこと考えもしなかった。
上記のように、実はなんとなく理系の素質があるせいか、
モノを作る仕事に惹かれてメーカーに就職した。

しかし、メーカー(特に私の就職したホンダ)では文系は傍流だし、
やっぱり給料が安いとか、いろいろ現実を目の当たりにし(後略)
 
(中略)
前の仕事では、そこそこレベルの給料をもらっていたので、
それだけの給与レベルで、制約の多い勤務条件で、
ぴったりの仕事なんぞない。
 
ここまで来ると、
もはや「unemployable」(unemployed-失業、でなく、unemployable-雇用不能)。
どこにもピッタリはまらない「規格外」になってしまったので、
もう会社に就職するのはあきらめた。
 
(中略)
1.
「自分はこれが向いている」「自分はこれが好きだ」という指向性は、
必ずしも「絶対の真実」でなく、単なる自分の思い込みということもある。
若いころから、「自分で思っている指向性」が
「真の指向性」とぴったり一致していれば幸福だけれど、
そうでないことも、よくある話だと思う。
 
2.「女だから」という意識というのは、かなり厄介だ。
私の場合、高校のときのねじれの根源は、
自分ではこのことを全く意識してもいなかった。
 
3.しかし、こういった「ねじれ」や「無意識の煙幕」や、
場合によってはタイミングや環境のせいで、
不利な人生を送ってしまった、と失望する必要もない。

 
 で、こういう状態だと起業してしまうのが一番面白いのかも。
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パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本