【緊急報告】アントニオ・ネグリ氏来日中止の経緯説明会

http://utcp.c.u-tokyo.ac.jp/from/blog/2008/03/post-71/
UTCP Blog(University of Tokyo Center for Philosophy)
 


要するに、来日にあたってビザ不要という確認を
外務省やパリの日本大使館と何度も取ってきたにもかかわらず、
フランス出国2日前の17日にビザ取得が必要だと突然言われたのだ。
 
(中略)
 
続いて、市田氏からさらに詳細な事情説明がおこなわれた。
今回の最大の問題は、他ならぬネグリ自身が
自らを政治犯として証明することを法務省入国管理局から要求されたことだ。
ネグリは過去17回訴追されており、その記録は2万5千頁にもなる。
それら膨大な公式書類をネグリ自身が
イタリアから取り寄せて提出するように迫られたわけである。
 
(中略)
また、会場から発言したNHKディレクターの言葉は重要なものだった。
「今回のことで、入国管理局が
いかに恣意的に外国人に対応しているかがよく分かったと思います。
成田空港に到着した後、いろいろな理由で入国を拒否され、
入国管理局の狭い部屋に何十人もの外国人がつねに閉じ込めれています。
そして、深刻なことに、私たちはこうした事実をまったく知りません。
入国管理局で何がおこなわれているのか、
ネグリの出来事から考えてみる必要があります」。
 
不可解な経緯でアントニオ・ネグリが今回来日できなかったということ、
これは日本の研究教育活動にとっての深刻な出来事となるだろう。