コンプライアンスは法令遵守という訳語ではないんです。
http://medt00lz.s59.xrea.com/blog/archives/2007/08/post_531.html
レジデント初期研修用資料: 藤枝市立病院が不正受給 保険医療機関取り消し
混合診療になってしまった今回の事例というのは、
確信犯的な不正請求なんかじゃなくて、
むしろ医学的な合理性に基づいた判断。
顎形成術にインプラントを併用すること自体は、
恐らくはそんなに珍しいやりかたではないはず。
この事件というのは、不正請求が今になって見つかったのではなくて、
今までは黙認されていたことが、
何かのきっかけで「正論」が引っ張り出されて、
病院全体が潰された可能性が高いと思う。
(中略)
今まで「黙認ルール」で回っていた歯科のレントゲン撮影が、
いきなり「正論ルール」が駆動して、保険請求禁止になったのは、
歯科医師会で厚生労働省に発言力があった人が、
何かのきっかけで失脚してからなのだという。
保険行政を行ってきた人達は、
今までの歯科医師が行ってきた「不正」を分かっていながら黙認してきて、
それがいきなり覆って、業界全体が沈没しかかる状況を作り出した。
行政の無茶な権力行使で一番怖いのは、
こういったグレーゾーンの判断を恣意的に使いこなすことで
企業や組織の生死与奪件をもつことが可能なところ。
郷原信郎さんの本を読んだ後だと、かなり気になる。
- 作者: 郷原信郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/01/16
- メディア: 新書
- 購入: 10人 クリック: 210回
- この商品を含むブログ (99件) を見る