ムービーがテレビを捨てる日

http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0703/19/news011.html
ITmedia +D LifeStyle


 つまりプライベートムービーは、
本人が面白かろうと思って意図的に制作したのではなく、
たまたま面白い場所に居合わせていたから、
あるいは違うものを撮影しているときに面白いことが起こったから、
という要素が非常に大きい。
これは番組制作でよく言われる
「子供と動物にはかなわない」という論理とよく似ている。
 
 テレビ局のコンテンツに対抗できるという理屈の根底は、
何かのハプニングチャンスに対して無限数存在するアマチュアのほうが、
圧倒的確率でもって居合わせるということにある。
つまり「テレビ局 vs 無限に近いアマチュア
という図式が成り立つ場合にのみ、成立する。

 だから、無限に近いアマチュアを集客できる
YouTubeのような存在こそがテレビ局に対して対抗できるのであって、
一人一人の個人がテレビ局より面白いわけではないことに留意しなければならない。

 
 
 映像や写真の世界では"ハイアマ"と呼ばれているミドルテール層が結構な数いて、
彼ら彼女らは確実に様々な仕事をこなせるプロフェッショナルではないし、
あるいは継続的に採算がとれるようなビジネスはできないにせよ、
特定の要素や、「地元」を活かした作品作りには
やたら滅法強い人がいるってことは忘れてはいけない。
例えば、植田正治とか明らかにそうだろうなぁ。
 

 1人で作っていくものは、常に等身大の自分を超えられない。
それを超えたければ、自分自身の成長を待たなければならない。
だがその成長は、自分1人ではなし得ない。
個人投稿というムーブメントは、そういうループに陥りやすい構造を持っている。
それは映像文化にとって、必ずしも良いことばかりはもたらさないということである。
 
 っていうか、これって、
プロの撮る動画作品とアマチュアの1カット動画との連携した
「集団投稿」が起こるとこりゃ抜群に面白いぞってことを示唆してるのかなぁ?
ビースティ・ボーイズのビデオみたく。
ビースティ・ボーイズ 撮られっぱなし天国 スペシャル・エディション [DVD]
ASIN:B000J1XLJ2
http://www.amazon.co.jp/dp/B000J1XLJ2
 
http://www.youtube.com/watch?v=QPuKrf_aOow
YouTube - Beastie Boys - Shadrach