資金的に、新品のいいモノを溜められない世代。

http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0701/09/news010.html
ITmedia +D LifeStyle:行動原理から見る購買層と購買力 小寺信良


だが現代は定額制サービスの時代だ。
携帯電話やISPを筆頭に、音楽配信やネットゲームなど、
魅力的なサービスに対して毎月定額量を支払っている。
これは高い物品を購入したときのローンとは違って、
ある意味終わりのない支払いだ。
どこまでも払い終わることもないし、
払い終わった結果自分の所有物になることもない。
こういった定額制の支払いが、若い人の収入に対する比率から考えると、
ちょっと高いものを思い切って購入するだけの「基礎体力」を削り取っている。
 
(中略)
 
今、若年世代が作り上げる流行や楽しみは、
定額制料金の上に存在している。
それに対していかに元を取るか、
あるいは定額料金を払ったという意識はナシにして、
いかにタダで遊ぶかに集中していると言ってもいい。
WinMXWinnyYouTubeといった流行を並べてみて、
著作権侵害はゆゆしき問題ですな、というのは簡単だ。
だがそこに多くの人、特に日本の若い人が逃げ込んだ理由は、誰か考えただろうか。
 
 これは現在の若年世代が作る流行は今後も、
お金の流れを作らない傾向が続くだろうということを示している。
物品販売や物流で生きていたハードウェア産業は、これではたまらない。
だから今の若年世代をターゲットにした商品は、
安価で使い捨てられるようなものが中心になっていく。
 
(中略)
 
 本物であれば、誰が見ても価値がある。
若年層が欲しいと思うものも当然出てくるだろう。
もちろんお金に余裕があるならば、
若いうちにそういう本物を体験することは、長い目で見れば財産となる。
 
 だがそこは、これから出てくるであろう高級志向の製品群は、
自分たちの金銭感覚とは無縁のターゲットに向けて作られているのだ、
という視点を持つことも大事だろう。
団塊世代とは、今風に言えば勝ち組の世代なのだ。
安易に消費者金融のお気楽なコマーシャルに乗せられて、
無理な借金をすることは避けて欲しいと思う。
自分の未来に残すのが、いいモノかそれとも借金か、よく考えておくべきだ。
 
 ここ数年、「私が」画像を撮るという体験を通じて、
体感で考えてることの、いくつかのキーワードになる要素が
ずばり示されています。
特に、

 これから出てくるであろう高級志向の製品群は、
自分たちの金銭感覚とは無縁のターゲットに向けて作られているのだ、
という視点
という部分。
 これからも、この感覚は、デジカメで画像を撮りながら
ずっと意識し続けることでしょう。