「お手軽に作ってるとか言うのは、ほんともうこういう音楽が元々どういうものか分かってないんだよ」

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corde blog: 鱸さんとの8年前の対話


…最近、ほんとに質の高いトラックって多いけど、
でもそういう色気を感じるものはなかなかないからね。
 
「そうだね。もう綺麗に一生懸命丁寧に作りましたっていう。
打ち込みの音楽って丁寧に作ると、何かもう間抜けな感じになっちゃうな。
それなら、勢いで一発でやってしまうほうがよっぽどダイナミックなものになる」
 
――一生懸命すごいことやってもハイって納得するだけで。
 
「パル・ジョイとか、ほんとサンプリング一個しか使ってないし、
それずっとループしてるだけなのに、すごい気持ちいいんだよねえ」
 
――ヒップホップもやってたじゃない。あのトラックもすごい。
しかも一番コアなKRSワンとかに曲提供してたし。
 
「でも、本物嗜好みたいな人が聴くと、いい加減な作りじゃない」
 
――何これ、こんな単純なの、とかいわれるとどうしようもないんだけど。
 
「確かにほんとどうしようもない作りなんだけどね」
 
――それは、よくいうストイックな良さとかっていうのとは違うよね。
 
「違う違う。もっとインチキ臭い(笑)」
 
――だから、無駄を省いたとかそういうのじゃないんだよね。
もうこれでいいや、って平気で止めちゃうみたいな。
 
「ある段階で作業をストップして出そうと思えるっていうのがすごいんだよね」
 
――作業をストップしてね(笑)。
 
「そう思えるっていうね。ほんといい加減だなっていうか。
またそれが聴いてちょうどいいからね」
 
――いいさじ加減なんだよね。
 
「やっぱり、それ大したもんだと思うんだ」

(中略)
 
…ただ、難しいのは、こういうのも良いんですっていうと、
ああこういうチープでローファイっぽいのがいいんですかって。
そうじゃなくて、この曲がいいだけなのに。
そういう風にまとめていわれると困っちゃう」
 

  
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