名取洋之助『写真の読みかた』岩波新書も読んだ。

ISBN:4004140811
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4004140811/
 
 これを読んだ後にFRONTを観たから、色々考えてしまいました。
 写真を使った「宣伝」というのを知り尽くした人が
戦時中に歴史に残るグラフ誌『FRONT』を作った後で敗戦を迎え、
死の直前に本当によくできた写真の読み方の本を作る*1
 
 そうそう、FRONTの解説にもあったんだけど、
広報用に利用された写真には、エアブラシ等を使った
軍の機密部分の修正・消しが色々あったんだとか、
あり得ない工場の光景をフォトモンタージュで作ったとか、
敗戦後に占領軍がそのモンタージュで作られた工場をやっきになって探してたとか
色々と面白い逸話があるそうです。
 
 写真自体は「素材」で、修正するのは当然だって感覚は
雑誌編集者的なこの人の場合、かなり強かったんじゃないかなぁ。
 
 一度、この辺りじっくり色々読んでみよう。
 
個人用メモ。
http://www.pg-web.net/off_the_gallery/mishima/26natori.html

『戦争のグラフィズム―『FRONT』を創った人々』
ISBN:4582763499
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4582763499/
 

*1:なんか、大学の教養部でメディア論の話をするときにでも使えそうなくらい、今でもわかりやすい。