「住所」と郵便行政と地方行政についての関係。

http://remap.jp/home_j.html
 


 RE/MAPは、昨年の9月23日から30日までギャラリーSOAPで行われた
「RE/MAP:北九州再地図化計画」で明確な形をもってはじまった。
けれども、こうした活動は、このとき突然始まったわけではない。
今回の企画の中心であるsecond planetは、
すでにパラサイト・プロジェクトという都市空間を利用した
ゲリラ・プロジェクトを90年代の中頃から行ってきた。
たとえば、1994年から95年に彼らが制作したメタスタンクMetastankは、
都市の一時的占有をめぐる作品のひとつである。
 
 作品の仕組みはいたってシンプルである。
路上に大きめのゴミ箱のようにも見えるバケツ状の作品を置いて、
それに勝手に住所を与えるというものである。
 プロジェクトの参加者はそのバケツ宛に手紙をだすことができる。
プロジェクト初日、その手紙を届けにきた郵便配達員は、
届け先の住所を発見することができずにうろうろすることになる。
郵便配達員は、近くの店の人に住所を尋ねると、
あらかじめプロジェクトの内容を知らされていた店員が
「あのバケツに入れておけばいいんですよ」と答える。
すると配達員は納得して、そのままバケツに手紙を投函して帰ってしまう。
こういうことが何度かくり返されるうちに、
バケツが住所をもつような状況が日常化する。
このバケツには自由にメッセージを入れることができたが、
ゴミ箱とまちがえてゴミを捨てる人もいたらしい。
 
 このプロジェクトが話題になって新聞で紹介されると、
あわてて市職員や警察官が宮川たちのところにやって来て、
このバケツを路上から撤去してくれと要請した。
なんでも「勝手に住所をつくられたら困る」ということらしい。
この時点でメスタンクのプロジェクトは終了した。
 こうした都市空間を日常生活に取り戻していくような実践は、
RE/MAPのひとつの大きな源流である

(毛利嘉孝 「about RE/MAP 2002 in KITAKYUSHU」)

 
http://remap.jp/second/
second planet
 
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Esoap/
gallery soap