出会い系ツールとしてのPCエンジンCDRom^2システムの使われ方。

 手元に、大宅壮一文庫で拾ってきた1989年の週刊ポストの記事*1があります。
 内容は、PCエンジンCDRomRomを活用した結婚相手紹介システム
『アクティブ・ライフ・ネットワークシステム*2』の体験レポートです。
 
 
 銀座にある「マック21」という結婚情報サービス会社が作ったこのシステムは、
コントロールパッドで自分の年齢や趣味や年収、そして相手側への希望などを入力すると、
CDRomに入っている約6000人の会員データの中から、コンピューターによって
相性がぴったりと判断された結婚相手候補の
プロフィール(年齢・学歴・年収・趣味など)がTV画面に出力されるそうです。
 ここでアドバイザーの了承を得た後「秘密のコード」を入力すると、
相手の名前と顔写真が出てくるんだそうです(紹介される人数は月5名まで)。
 ここからうまく行けば、軽いお見合いをすることになるんだとか。
 
 もちろん、家庭用ゲーム機を使ったこのシステムの特徴として、
ソフトがなんと「お持ち帰り可能」になっていて、
自分の家のPCエンジンCDRom^2システムを使うことで
自宅にいながら様々な相手のプロフィールを閲覧可能なんだとか。
 しかし、個人情報がみっちり詰まった、結婚相談所登録者の個人情報が入ったCDRomを
お持ち帰り可能にするなんて、今じゃ考えられない話ですね(w。
 
 
 木村和久さんのコメントでは、


 写真以外のデータ部分はかなり自由に相手を検索できるので、
年齢、身長、出身地等から相手を推測していける。
例えば相手の年数が0円のほうが、お嬢様が多いとか、
20才そこそこで会員になっている女性は、きっと親がお金を払ったのだろうかなどと、
裏読みしていく様は、ファミコンの推理ゲームに感覚が似ている。
 現実・虚構混同症候群」の人々にはいいシミュレーションになるのではないだろうか。
怖いのは相手と会わないで延々プロフィールを見ているやつだよね。

 とのこと。
 

*1:週刊ポスト1989年9月22日号89ページ 連載「トレンドの犬(最終回)」木村和久&いさやまもとこ

*2:注:本文中ではALNネットワークと書かれてます