カオスラウンジ2010@高橋コレクション日比谷、4月20日の撤収の模様を撮影させて頂きました。
4月20日夜の「つかさをつくろう」とその周辺。つかさと巨大リボンがコラボ!
http://chaosxlounge.com/index.html
カオス*ラウンジ2010
http://d.hatena.ne.jp/umelabo/20100427/1272328250
そして搬出へ:カオス*ラウンジ2010日比谷ができるまでとできたあと:梅ラボmemo?
ということで、4月20日火曜日に、
カオスラウンジ2010@高橋コレクション日比谷の撤収を撮影させていただきました。
写真クラスタからは尾田信介さんが撮影の強力な手伝いに。正直助かった大感謝(泣)。
http://www.flickr.com/photos/odashinsuke/tags/chaoslounge20100420/
Flickr: oda.shinsuke's stuff tagged with chaoslounge20100420
http://einbahnstrasse.petit.cc/
einbahnstrasse ODA Shinsuke photo diary
高橋コレクションから撤収前の作品。
梅ラボ作品、本人の手で一番美味しい部分の解体開始!
作品撤収は俺に任せろ〜(バリバリ) やめて(<例のAA)。
ustream中のPCを眺める梅ラボさんと黒瀬さん。
今回の撤収光景、梅ラボさん作品の解体など一部がUstreamで実況されていました。
http://www.ustream.tv/recorded/6309340
http://www.ustream.tv/recorded/6309836
画質は悪いけど、これは、かなり貴重な記録になったと思います。
わたしも、バリバリ剥がしている光景をGRDでインターバル撮影。
http://www.flickr.com/photos/workshop/sets/72157623798964859/show/
梅ラボさんの作品の撤収過程をインターバル撮影したスライドショーはこちら(95枚)。
作品を解体しながら、その脇で現場の模様を記録していく。
一番奥にあった梅ラボ作品が無くなるとわかるけど、
つかさ、こなたの立体作品群って、単体で観るとかなり異様な形で、そして巨大。
小さいギャラリーに設置したら、これは単体で場所を埋められるレベルの作品なんだよな…。
もちろん作品のそばに付属していたタグも丁寧に剥がされていきます。
物理的に強くくっついているので、これを丁寧に剥がすのは結構大変な作業。
壁に貼られていたタグが無くなった途端、空間がホワイトキューブに戻っていく…。
次々と梱包されてゆく展示作品。
フィギュアも、もちろんプチプチで梱包。
結構めんどくさくて、大変な作業だよなぁ…。ヤフオク思い出すw。
壁面作品が減ってくると、こんどは立体作品の影の美しさが目立つようになってきたり。
こなたの「あほ毛」の影は、会期中は梅ラボ作品に埋もれて目立たなかった。
柱に貼られた一輪社さんのペイント作品も丁寧に梱包。
チラリ見えた瞬間を自分見逃さなかった、秀吉ィィィ!
そして、撤収梱包作業と平行して、壁面の平面復旧&塗り直し開始。
床を養生して、パテ盛って、そこをヤスリで削って平面を出した後に
ローラーで白ペンキを塗ってホワイトキューブに戻していく作業。
これが地味に難易度高くて、そして作業に手間暇と時間がかかる。
写真展示だと、額をとめた部分の穴を潰して埋めるだけとか手間がかからないけど、
これだけ広い空間でテープなどの跡を復旧するのは大仕事!
こりゃ大変だわ…。
パテをヤスリで削るので、もちろん粉塵が発生します。
白い輝点は、粉塵にフラッシュが反射した光。
撮影後にチェックしたら、GR DigitalのCCDにも粉塵が乗ってて鬱だ(泣)。
トムソーヤの冒険に出てきた、塀のペンキ塗りのエピソードを思い出すなぁ…。
壁が白くなってくると、それだけで立体造形物の存在感が増してくる。
特に、ビニールで梱包された「非実在こなた」のテクスチャーや骨組み。
会期中は傍の梅ラボ作品の巨大さ強烈さに隠れていたけど、
これ、単品でじっくり観るとかなり身も蓋もなく暴力的な立体作品だなぁ…
種々の美少女キャラのグラビア(性的コード)がごぞっと束になった感じや、
作品全体に漂うある種の「やっつけ感」はすごくジャンクで、しかし同人誌的にシンプルで実用的。
作品の美的完成度や永続性としてはコピー本のような状態でかなり微妙なのだけど、
表現としてはアホ毛の先でなく、ナイフみたいに尖っててパンク。
20日にはほとんど手を付けられていなかったのが「つかさをつくろう」周辺。
自分が「GR DIGITAL"チンピラスナップ"」と呼んでいるスタイルで撮影。
ぐっと絞って、内蔵ストロボは白飛びするギリギリまで強く焚いて、
被写体を選ばず、ある程度ノーファインファインダーで撮る。
画像内部に入る情報量が整理されることなくやたら無分別に増えて、
被写体も普通の見た目より相当殺伐な感じに映って気が滅入るので、
ここ最近はあまり使わないのだけど…なんとなくこの時は使ってみた。
ついでに梅ラボさんの作品もパシャり…うわぁこの撮り方だと異様にグロい…危険だw。やめやめ。
やはり少しだけでも、この情報量は整序する感じが必要だわ。
自分が、このような作品を観るときにも、
自分のなかでかなり色々な記号(キャラクター)を制御・統合しながら、
必要な情報とそうでないものを意識する間もなく取捨選択したり省略してるんだろうなぁ。
その辺の「スルー力の訓練」ができてなかったり、体調が悪い状態でこれらの作品を観ると、
あっという間に脳が入力過多を起こして思考が止まってしまったりする。
ニコニコ動画などで「カオス」タグが付くネタ動画作品のひとつのパターンには、
ニコニコ動画内で定番化しているメジャーな大ネタ*1の断片を
超高速&高密度でシャフル&不協和mix(混ぜるな危険w)しながら
高速リズムだけは一定にキープしたままで延々繋いでいくことで、
ゲシュタルト崩壊寸前の状態を起こさせて、
そのずれの部分から腹筋崩壊するような笑いを引き起こさせることが多いのだけど…
キャラクターは徹底的に反復され続けると、交通標識のようにどんどん場の異化作用が消えていく。
多分、ゲシュタルト崩壊からすんでの所でうまくずれる外れる部分の理由は、
キャラクターの使い方が、単なる機械的な(テクノ的な)エンドレス反復ではないこと。
そして、絶妙な元ネタのセレクト・使用方法に絡む
キャラクターへの「愛情の残存」*2にもあるのではないかなぁ?
とか漠然と思ってます…これは自分の印象ですけど。
そう考えると、過剰な情報の「スルー力」というか、
「フィルタリング」の訓練が殆どできてない人や体調良くない人を、
このカオスラウンジ2010@高橋コレクション日比谷のような記号情報が過多な場所に
長時間滞在させるのはちょっと危険なのかも知れません。拒絶反応が出る。
逆に、カオスラウンジの展示作品に生理的拒絶反応が出てきた人は、
その反応が出た部分を、体調に支障がない程度にじっくり探っていくと、
そこの部分から新しい思考や創作のきっかけがでてくるかもしれません。
他にも、キャラクターと情報密度と耐ノイズ性能の関係とか、
情報が圧縮されたキャラクターを再圧縮(zipでくれ)したことの影響とか、
ひきたさおりさんの作品が会場で持っていた特異性だとか、いろいろ考えてみてるのですが…
こうやってカオスラウンジ2010を契機に、色々なことを、ひとりひとりが考えること自体が、
カオスラウンジ2010の最も成功している部分なのかも知れません。
だけど、観る方は相当大変で負荷がきつい展示なんだよなぁ…。
もうちょっと、間口だけでも楽したいかもというのも正直なところ。